早大を退部処分も「今でも野球が好き」 元プロ注目選手が中学野球で誓う“恩返し”
「甲子園は目標であって目的じゃない」
27歳から監督を務め、今年で10年目を迎える。これまで指導した教え子たちは大阪桐蔭、神戸国際大付などの強豪校に進み、甲子園出場を果たした子もいる。ただ、清水さんの信念にあるのは「甲子園は目標であって目的じゃない。人間的に成長することが目的」だという。
監督を務めながら、平日は自身が経営するパーソナルジムで一般の方にトレーニング指導も行っている。中学を卒業した生徒たちも、高校で壁にぶつかった際にはたびたび顔を出し、アドバイスを求めてくるという。
「自分が中学、高校、大学で苦労したことをさせたくない。僕は生徒たちが、ここを離れたら“一ファン”として応援している。色んなことを経験して、立派な社会人になってほしい」
一度は人生のどん底を味わったが、野球を通じ恩返しを続ける後輩をこれからも応援していきたい。
○著者プロフィール
橋本健吾(はしもと・けんご)
1984年6月、兵庫県生まれ。報徳学園時代は「2番・左翼」として2002年は選抜優勝を経験。立命大では準硬式野球部に入り主将、4年時には日本代表に選出される。製薬会社を経て報知新聞社に入社しアマ野球、オリックス、阪神を担当。2018年からFull-Countに所属。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)