田中将大、NPB復帰2年目で見せる進化 専門家が注目した「調整とベテラン捕手」
「昨年と比べても格段に首を振る回数が減っています」
田中将はここまで8試合に登板し4勝3敗、防御率1.85と好成績を残している。150キロを超える力強い直球も戻り、エースとしてチームを支えている。日本球界復帰1年目となった昨季はキャンプが途中参加となり、開幕前には足の怪我で出遅れるなど万全の状態でシーズンに挑むことができなかったが「今年は自分の球を操れている。キャンプからしっかり調整できた。ベテラン炭谷の存在も大きいと思います」と野口氏。
今シーズン初登板となった3月29日のオリックス戦ではルーキー・安田とバッテリーを組んだ。だが、新型コロナに感染し安田が離脱してからは、実績豊富な炭谷がマスクを被っている。
「昨年と比べても格段に首を振る回数が減っています。他の捕手が悪いというわけではないですが、投球のリズムもいい。試合時間に表れない“間合いの長さ”を今年は感じさせない。炭谷のリードに任せている部分もあると思います」
田中将は昨季、好投を続けても打線の援護なく4勝9敗、防御率3.01に終わった。だが、野口氏は「勝敗は打線の兼ね合いもあるので、勝ち星が伸びない可能性もあるが」と前置きしつつ「この投球を続ければ防御率は昨季よりも1点台は低くなると思います。トータルでもいい成績を残せる」と期待を寄せていた。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)