“13歳の慶大野球部員”が始球式 早慶戦で豪快ノーバウンド、スタンドから拍手
軟骨無形成症の國久さんは昨年8月から慶大の部員として活動
28日に神宮球場で行われた東京六大学野球春季リーグの早大-慶大戦で、試合前に13歳の慶大野球部員・國久想仁(くにひさ・そうと)さんが始球式を務めた。見事なノーバウンド送球に、球場に詰めかけたファンから大きな拍手が送られた。
「軟骨無形成症 (成長軟骨に異常がある骨の病気)」の國久さん。昨年8月にNPO法人「BeingALIVEJapan」が企画、運営する長期療養を必要とするこどもの自立支援・コミュニティ創出事業「TEAMMATES事業」で、慶大野球部に迎えられ、定期的に練習に参加してきた。
エンゼルス・大谷翔平投手のような人になりたいという思いで、背番号17のユニホームでマウンドに上がった。軸足一本で真っすぐと立ち、腕を振ると、ノーバウンドでストライク送球。笑顔を浮かべた。慶大ナインが作った花道をハイタッチしながらベンチへ。将来は医療に関わる仕事がしたいという國久さんは「うれしい気持ちでいっぱいです。勉強を頑張って野球部に戻ってきたい」と笑顔で話した。