「打者として一番屈辱」 ハム清宮の気になった“1打席”…名コーチが指摘する思考
「打者として一番屈辱なのは見逃し三振」「スイングしなければ事は起きない」
高校通算本塁打は歴代1位の111本と誰もが認めるパワーの持ち主だが、プロではまだまだ発展途上の選手。昨季は1軍出場なしに終わったが、今季は新庄監督が期待を込め主に中軸として起用。新井氏はチームを背負う大砲になるためには、もう一段階レベルアップが必要とみている。
「個人の見解として打者として一番屈辱なのは、見逃し三振。バットを持って打席に入っているのに振れずに終わる。対投手に対して完敗を認めているのと同じ。打者として評価されるひとつの基準として3割があるが、スイングしなければ事は起きない。見逃し三振に倒れた後の打席ではしっかり気持ちの切り替えができていた」
清宮は6回2死走者なしで迎えた第4打席で1ボールからの2球目、内角フォークを積極的にスイング(結果は空振り)、続く3球目の146キロ直球をコンパクトに打ち返し右翼フェンス直撃の二塁打。さらに8回の第5打席でも追い込まれながら153キロの直球を中前に弾き返しマルチ安打を記録した。
新井氏は「腕の使い方も柔らかく、簡単にスタンドにもっていくパワーもある」と清宮のポテンシャルを高く評価しつつ「打席に入る時の心構え、このあたりを克服すればもっと良い成績が出ると思います」と大きな期待を込めていた。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)