「短く持って打つ」は勧めない 野球用品の“プロ”が教えるバットの選び方と注意点
野球用品専門店「アサヒスポーツ」の平賀店長は3万人以上のプレーを研究
野球用品店でずらりと並ぶバットを見て、どれが自分に合っているのか選ぶのは難しい。これまでに3万人以上の選手のプレーを研究し、それぞれに最適なバットを提案してきた“プロ”でも「体格だけでは判断できない」という。購入したバットが長かった場合、短く持っても問題は解決しないため購入前に実際に振るよう勧めている。
自分に適したバットの長さを見極める時、一般的に示されている目安がある。バットを地面に立てた時に股下から腰骨の間にくる長さ。または、片手を真っすぐ真横に伸ばした時の胸と指先までの長さ。身長に合わせたバットの選び方とされているが、横浜市にある野球用品専門店「アサヒスポーツ」の平賀誠店長は「この身長だったらこの長さがぴったり、というものはありません」と話す。西武の渡部健人内野手やDeNAの細川成也外野手らプロになった選手の学生時代など、3万人以上のプレーを研究してもなお、体格だけでバットを選ぶのは難しいと考えている。
そこで、平賀店長は購入する前に、店内にあるスイングルームでバットを振るよう子どもたちに勧めている。バットが長すぎると上手く扱えず、重すぎれば力任せになって無駄の多いスイングになってしまう。無理なくスイングできるバットを選ぶのがポイントだという。
保護者の中には、子どもの成長を見越して長めのバットを買い、身長が伸びるまではバットを短く持てば良いと考える人もいる。しかし、平賀店長は「バットを短く持つとグリップエンドを支えとして使えなくなり、操作するのが難しくなります」と説明する。プロの選手がバットを短く持っても対応できるのは技術があるためだという。
バット選びの正解は、それぞれの選手によって異なる。野球用品の“プロ”は少年野球の子どもたちに「短く持たず無理なく振れる長さと重さのバット」を勧めている。
(鉾久真大 / Masahiro Muku)
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