素振りは「おもちゃのバットでも良い」 野球用品メーカーが勧める練習方法

野球未経験者や初心者のやみくもな素振りは「空振りの練習でしかない」

 普段の素振りでは軽いバットを勧めているが、重いバットを効果的に使う方法もある。バットの重さを利用して、スイングの軌道を理解したり確認したりする時だ。重力を生かしてバットのヘッドを走らせれば、筋力以上の力を打球に乗せられる。ただし、スイングの軌道を確かめる際は力を抜いて、上から振り下ろすイメージでバットを振るのが大事だという。

 古屋さんは実際、過去に担当したプロ野球選手から重さ1.5キロのマスコットバットの製造依頼を受けた。重いバットを振って筋力を鍛えるのか尋ねたところ、「本気で振ったら、腱鞘炎になってしまいますよ」と返答された。目的はバットの重さを感じながらスイングするためで、軽い素振りやティー打撃で使用したという。

 一方で、野球未経験者や初心者がやみくもに振るだけの素振りを推奨しない。ほとんどボールを打ったことがない子どもはバットの軌道と言われても理解できない。目的意識のない素振りは「空振りの練習でしかない」と話す。

 昔も今も練習の定番となっている素振り。数をこなすこと以上に、目的を考えたスイングが打撃向上につながる。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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