プロ注も脱帽「速すぎました」 ドラフト候補の天理大内野手が記録した“驚異の数値”
「3番・遊撃」に座った天理大の友杉篤輝が3.1秒を切る二盗タイムを記録
今秋のドラフト候補に名前が挙がる天理大の友杉篤輝内野手が、“驚異の数値”を記録した。6日に開幕した全日本大学野球選手権、7日の東京ドームでの1回戦でチームは名城大に1-3で敗れたものの、天性の快足でプロ野球のスカウトを驚かせた。
身長172センチと小柄ながら、チームでは「3番・遊撃」とクリーンアップを任される。長打が求められる打順だが、「自分の役割を果たすだけ」と等身大の姿で臨んだ。魅せたのは両軍無得点の3回、2死走者なしという場面だ。
名城大の151キロ右腕・松本凌人投手の初球を叩いて右前打で出塁。2度牽制され、警戒される中で次打者の2球目に完璧なスタートを切った。名城大の捕手は、こちらもドラフト候補に上がる野口泰司。二塁へ“ドンピシャ送球”を見せたが、結果はセーフだった。
プロ注目対決を制した友杉の“凄さ”は、数値に表れていた。バックネット裏で視察したプロ野球スカウトのストップウォッチでは、スタートから二塁到達まで3.1秒以下を記録。プロ野球選手でも3.3秒を切れば速いといわれる中、異次元の数値だった。
名城大のバッテリーも脱帽するしかなかった。マウンドの松本は自身のクイックにも、捕手の野口の送球に“無駄”はなかったと感じていた。「警戒はしていましたけど、速すぎましたね」と褒めたたえるしかなかった。
チームは1-3で逆転負け。友杉は試合後「悔しい気持ちしかない」と口にする一方、「完璧なスタートが切れれば、アウトにならない自信がある」と手ごたえを感じた大会となった。進路についても「プロしか考えていない」と志望届の提出を明言。秋に向けて“武器”へさらに磨きをかける。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)