2年連続でセ・リーグ勝ち越しはなぜ起きた? 「パ高セ低」を許さない強打者たちの成長

阪神・大山悠輔【写真:荒川祐史】
阪神・大山悠輔【写真:荒川祐史】

交流戦の本塁打は阪神・大山を筆頭にセ・リーグの打者が名を連ねる

 2022年の「日本生命セ・パ交流戦」は12日に全日程が終了しセ・リーグが初の2年連続勝ち越しを決めた。ヤクルトが全球団に勝ち越しの“完全優勝”を飾るなど、長らく続いた「パ高セ低」の流れを止めた。現役時代に阪神、ヤクルトなど4球団で計21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は「セ・リーグの打者たちの成長」と分析した。

 近年、パ・リーグが圧倒していた交流戦だったが、2年連続でセ・リーグが勝ち越したことで勢力図に変化が見られた。ヤクルトが14勝4敗、史上最高勝率.778で全カードに勝ち越しを決め、交流戦2位となった阪神も12勝6敗でセ球団が1、2位を独占した。

 下馬評ではロッテ・佐々木朗、オリックス・山本、ソフトバンク・千賀ら剛腕投手が揃うパ・リーグが有利と見られたが、セ・リーグの打者が意地を見せた。本塁打ランキングでは阪神・大山の7発を含めヤクルト・村上、DeNA・牧、巨人・丸、ヤクルト・塩見らが上位を占める結果に。

 ドラフトでスター選手が集中し、DH制のあるパ・リーグが投打共に圧倒していた背景があったが、野口氏は「セ・リーグは真っすぐに力負けしない打者が増えてきた。特にヤクルト村上、DeNA牧らプロの年数で言えば若い打者たちの対応能力が向上している」と指摘する。

「これまでやられっぱなしのセ・リーグが意地を見せた」

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