2年連続でセ・リーグ勝ち越しはなぜ起きた? 「パ高セ低」を許さない強打者たちの成長

「これまでやられっぱなしのセ・リーグが意地を見せた」

 パ・リーグで無双状態だったロッテの佐々木朗は3日の巨人戦で岡本和に1発を浴びるなど5回5失点(自責4)で今季初黒星。オリックスの山本は11日の阪神戦で8回2失点、ソフトバンクの千賀も10日のヤクルト戦で7回2失点と勝負所で打ち込まれる場面もあった。

 昨季のペナントではヤクルトがリーグ優勝を果たし、日本シリーズでもオリックスを破り日本一に輝いた。近年はパ・リーグの優勢が続いていたが野口氏は「その時々のバイオリズムもあるが、少しずつ投打共に変化は見られる。打者もそうですが今年は投手陣もセ・リーグが目立った」と口にする。

 阪神の青柳は交流戦防御率0.00と無双状態。西勇、ガンケル、ノーヒットノーランを達成したDeNAの今永の奮闘も見逃せない。実際にこれまでセの球団は交流戦の勝敗がペナントの行方を左右していたが、今年はヤクルトの貯金が増えただけでほぼ変化は見られなかった。

「これまでやられっぱなしだったセ・リーグが意地を見せた。球界全体で考えても、この流れはいい方向に進んでいると思います。リーグが再開しても盛り上がっていくでしょう」と野口氏。

 これまでの“人気のセ、実力のパ”の時代だった勢力図は今後、変わっていくかもしれない。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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