七色の変化球が可能にする“構想と創造” ダルビッシュの好投導く新相棒の存在

安定感の理由は「精神的に落ち着いたんですかね」

 昨季まで専属捕手を務めたカラティニが開幕直前でブルワーズにトレードされ、ダルビッシュは今季の全12登板をノラとバッテリーを組む。前回7日(同8日)のメッツ戦ではキレ味抜群のツーシームを軸に7回2安打無失点の好投で5勝目を挙げ「配球では(今季)いちばん良かった」と振り返っている。新たな相棒との信頼は投球の度に深まっている。

 2か月後に36歳になるダルビッシュは安定感のある投球を重ねる要因を問われ、内省的にも響く言葉をつないだ。

「精神的に落ち着いたんですかね、多分。試合の日もそうですし、試合に向ける準備もそうですし。いろんなところが、この歳になって良くなってきたという感じで。やっと大人になってきているという感じはしますね」

 試合前から「野球を俯瞰することができている」と言うダルビッシュ有。豊富な球種で「稼ぐ」「追い込む」「誘う」「崩す」の投球を展開しアウトを重ねる。その構想と創造を生む“視界”の陰には捕手オースティン・ノラがいる。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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