牧秀悟の“鬼の形相”に「身震いした」 森下翔太が放送室で一喝されたワケ

DeNA・牧秀悟【写真:小林靖】
DeNA・牧秀悟【写真:小林靖】

牧の怒った顔は「めちゃめちゃ怖い」

「怒鳴られたと言いますか、結構、強く言われました。『そんなことをベンチで言うんじゃない!』というような言葉です。普段、牧さんはとても優しい方。そういう人があそこまで言うということは相当だったのだと思います」

 森下自身も「変わろう」としていた最中だったのかもしれない。だが、1年生から試合に出続け、日本代表入りも果たし、チームではすでに中心選手の立ち位置。指摘がされづらい立場にいたのかもしれない。上級生として、チームをまとめる牧が“嫌われ役”を買って出た。

「牧さんの怒った顔、めちゃくちゃ怖いです。普段、見たことのない顔でした。なんだか表現が難しいのですが、もう鬼みたいと言うか、ちょっともう身震いするぐらいでした」

 その後、森下から“甘さ”は完全に消えた。叱ってくれた牧も、普段と変わらず接してくれた。今ではチームの士気を下げるような言動が後輩たちから出ないかどうか、心がけているという。

「大学になって、やっと(メンタルの成長が)できたかなと思っています。これまでの自分は“ガキ”だったと思いますね」

 大学最終年となった今春のリーグ戦では主に「3番・右翼」として出場。開幕戦でアーチを描くなど、4番のドラフト候補・北村恵吾内野手(4年・近江)と切磋琢磨しながら、打撃でチームを牽引している。バットで安定した成績を収めているが、成長過程を見ている門馬監督や牧、そして清水監督らには、その裏にある“心の成長”が目に留まっているかもしれない。春のリーグ戦は、チームは最下位となり、20日から東洋大との1・2部入れ替え戦に挑む。チームに勢いをもたらし、恩人たちに安心して見てもらえるように、森下は慢心することなく、目標に向かって進んでいく。

【実際の映像】カメラ超接近! ドラフト候補の中大・森下翔太のド迫力スイング

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