独走ヤクルトと自力V消滅の巨人 専門家が分析する「はっきりと表れた両チームの差」
巨人は「勝ちゲームのリリーフが固まっていない」
新井氏が注目したのは巨人が1点リードで迎えた7回の守備だ。左腕・高梨が1死から青木に中前打、中村に四球を与えたところで、これまで先発として起用されていたルーキー・赤星が中2日でマウンドへ。オスナに右前打を浴びる満塁のピンチを迎えると、続く長岡の二ゴロの間に同点に追いつかれた。
ヤクルトは充実した中継ぎ陣が揃っている中で、育成から支配下登録され即登板となった右腕がロングリリーフ。巨人はリードした展開でも経験の浅い新人右腕を起用。新井氏は「ヤクルトは余裕を感じさせる起用を見せたが、巨人は苦しい継投だった。新人の赤星を投げさせないといけないほど、勝ちゲームのリリーフが固まっていないということでしょう」と、指摘した。
今カードは3試合とも乱打戦となった。独走態勢に入ったヤクルトは47勝23敗1分の貯金「24」、巨人も39勝37敗の貯金「2」でリーグ2位と奮闘しているが、その差は埋まらない。
ただ、新井氏は「まだ前半戦です。巨人としては今のゲーム差は気にしなくてもいい。攻撃陣はヤクルトに負けないものを持っているので、ここからどれだけ投手陣を整備できるか」とポイントを挙げていた。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)