逆転劇の始まりは「懲罰交代」 人情派のDeNA三浦監督が見せた“厳しさ”の理由
2失策の楠本に3回で代打→桑原が同点二塁打
■DeNA 6ー2 阪神(28日・横浜)
DeNAが28日、本拠地・横浜スタジアムで行われた阪神戦に6-2で快勝。連敗を3で止めた。2点ビハインドをひっくり返しての逆転勝ち。その始まりは“懲罰交代”だった。
DeNAは2点を追う3回、2死二、三塁のチャンスを迎えると、「2番・右翼」でスタメン出場していた楠本泰史外野手に早くも代打を送った。というのも、楠本はここまでに痛恨の2失策を犯していた。初回の守りでは、無死二塁で島田の右前打をファンブルするタイムリーエラー。3回にも失点にこそつながらなかったが、2死一塁で近本の右前打を再びファンブルし、一塁走者を三塁まで進めていた。
2つのエラーはいずれも送球を焦り、グラブにボールが収まりきれていなかったように見えたが、これで三浦大輔監督の堪忍袋の緒が切れた。「エラーを2つもして、流れがよくなかった。(試合前のミーティングで)ミスをなくしていこうという話をしたところで、同じことを2回も繰り返しているようでは……。試合に出たいやつは、他にもいっぱいいるわけですから」と容赦なかった。
急きょ楠本の代打に指名された桑原将志外野手は、カウント1-1から阪神先発の西勇が外角低めに投じたシュートを一閃。打球は必死に背走しジャンピングキャッチを試みた中堅手・近本のグラブの先を越え、起死回生の同点2点二塁打となった。「あそこで点を取れずにズルズルいくと、また嫌な流れになるところ。よく食らいついて打ってくれました」と三浦監督は相好を崩した。