大混戦のパ最多勝&最多セーブ争いを展望 トップのオリ山本と西武増田は有利?
順位争いだけでなく、投手の主要タイトルを巡る戦いも大混戦に
今季のパ・リーグはシーズンの約半分が終了した時点で混戦が続いている。個人成績でも、特に最多勝は多くの選手にタイトル獲得の可能性がある状況となっている。今回は、最多勝と最多セーブ争いの現状と、今後の展望について紹介する。(成績は6月30日時点)
オリックスの山本由伸投手が13試合で8勝とハイペースで勝ち星を積み上げ、2年連続の最多勝に向けて今季もトップに立っている。6勝には実に7投手がひしめいている。6勝以上を記録している8投手のうち7人が防御率1点台から2点台前半と、数字の面でも非常にハイレベルな争いとなっている。
最多勝争いの展望としては、現時点で2位グループと2勝差をつける山本が最有力。2018年から2020年は毎年故障離脱があって勝ち星を伸ばせなかったが、昨季からはそうした怪我とも無縁となりつつある。QS(クオリティスタート)率84.6%と試合をつくる割合が極めて高く、勝率.727。一定の打線の援護が続けば、容易にその優位性は動かないだろう。
山本に待ったをかける存在は、やはりロッテの佐々木朗希投手に注目。山本投手に匹敵するQS率83.3%に加え、勝率.857は山本投手を大きく上回る。加えて今季はパ・リーグ相手の試合で、未だ無敗という点もポイントだ。ただし、無理をさせず定期的に登板機会を空けるチーム方針もあり、登板数は他の投手よりも少なくなる可能性が高い。それだけに、今後も高い勝率を維持できるかがタイトル獲得のカギとなりそうだ。