4戦連続2桁Kを生んだ“40センチ曲がる魔球” 大谷翔平の変化にMLB公式データ班注目
直近4登板連続で2桁奪三振、防御率は0.34と無双状態
エンゼルス・大谷翔平投手のマウンド上での活躍が止まらない。13日(日本時間14日)の本拠地アストロズ戦では6回12奪三振1失点の好投で9勝目を挙げ、自身6連勝を飾った。1995年の野茂英雄以来、日本人2人目の快挙となる4試合連続2桁奪三振も達成。この4試合での防御率は0.34とまさに“無双状態”だ。快投が続く理由は何か? MLB公式サイトの“データの専門家”がその1つとして注目したのは、スライダーの「3つの変化」だった。
MLB公式のスタットキャスト担当、デビッド・アドラー氏が自身のツイッターで紹介したのは、連続2桁奪三振を記録した直近4試合とそれ以前の4試合のスライダー変化だ。まず注目したデータは使う割合。以前は投球の27%だったのが43%に上昇し、この期間最も多く投げた球種となっている。
さらに横方向の「変化量」が12インチ(約30.5センチ)から16インチ(約40.6センチ)と約10センチも大きく曲がるようになり、奪三振の数も3から19に激増。4試合連続2桁奪三振の期間中、最も三振を奪った球種になっている。
大谷の相棒を務めるマックス・スタッシー捕手は7勝目を挙げた6月29日(同30日)の試合後、「彼には6、7、8種類もの球種がある。持ち球全てのスピードを変えられる。だから8種類って言ったけど、9種類くらいにはなるかな。大谷の『ボールを自在に操る能力』は特別だ」と語っている。全ての球種を決め球に使える上に、それぞれ球速の違う多彩なバリエーションがある。そんな変幻自在ぶりが、大谷の好投を支えているようだ。