鈴木誠也から「どうしたらいいですか?」 復調を後押しした広島時代の恩師の言葉

復帰直後の鈴木から1本のLINE「ポイントが近くなり過ぎてしまう時はどうしたらいいですか?」

 開幕直後は華々しい活躍を見せ、4月のナ・リーグ月間最優秀新人(ルーキー・オブ・ザ・マンス)に選ばれるなど衝撃のメジャーデビューを飾ったが、他球団からのマークが厳しくなると徐々に不振に陥り5月下旬には左手薬指を痛めて負傷者リスト入り。約1か月の離脱期間を終え、7月に復帰した直後に新井氏は「復帰後の活躍お見事でした」と激励のLINEを送った。すると、鈴木からは、こう返信がきたという。

「ポイントが近くなり過ぎてしまう時はどうしたらいいですか?」

 メジャー特有の動くボールに対応するため、打席の中で受け身になっていると感じていた新井氏。特に5月の結果が出ない時は打つべき球を見逃しカウント負けし、ボール球を振りにいって凡打する悪循環に陥っていた。教え子から“助け舟”を求められた新井氏は、驚きつつも自身が感じていた率直な思いを伝えた。

「メジャー1年目で初めて対戦する投手が多いと、どうしても受け身になる気持ちに陥ってしまう。勇気を持ってセンター方向へ低く強い打撃を打っていく。受け身にならず、自分から仕掛けていく気持ちが大事だと思う」

 積極性を取り戻した鈴木は9日(日本時間10日)のドジャース戦でエース・カーショーと対峙。2回の第1打席では初球を叩き中前打。5回の第2打席でもカウント1-1からスイングし三遊間へ内野安打を放ちマルチを記録。さらに16日(同17日)のメッツ戦ではシャーザーから2安打とメジャーを代表する投手から快音を響かせた。

「トップレベルのカーショー、シャーザーから打てたのも偶然ではない」

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