シーズンを貯金2で折り返したロッテ 井口監督が評価する前半戦、投打の功労者は?
期待したい日本人打者の奮起、1点をもぎ取る野球で狙う頂点
さて、ご覧の通り、パ・リーグは例年にも増して混戦状態となっています。今はどのチームも外国人選手の調子が悪いことも、その理由の1つ。マリーンズも例外ではなく、マーティンとレアードの調子がなかなか上がらない。昨季までホームランや打点が彼ら頼みになっていた状況が浮き彫りになりました。やはりこういうチームでは勝ち上がれない。中軸を打てる日本人打者の存在は必要です。
安田(尚憲)、山口(航輝)、井上(晴哉)には中軸を打ってもらいたいし、昨季から出場し続けている藤岡(裕大)も相手投手が嫌がる打者になってもらいたい。7月から1軍に加わった井上は非常にいい形で前半を終えたので、そのまま後半にも継続してほしいところです。
井上が一塁に定着すると、山口が外野を守る機会が増え、今度は外野のポジション争いが激しくなる。チーム内での競争が生まれることはいい刺激になるので、後半は2軍で調子のいい選手はどんどん上げていきたいと思います。監督になってからずっと言い続けていますが、マリーンズはチームとして束になって戦うスタイルが基本。1軍・2軍の区別はつけず、本当に調子のいい選手を使いながら勝ち星を重ねていきます。
後半戦は、昨季優勝を争ったオリックスとの3連戦からスタート。このカードは開幕と同じくらい大事になると考えています。前半は最終戦こそ1点差で敗れましたが、そこまで5連勝することができた。選手はみんな、いい感覚をつかんでくれているのではないかと思います。
シーズン終盤に種市(篤暉)や岩下(大輝)が復活してくれれば、投手陣の層が厚くなり、心強い。小休止を入れている(佐々木)朗希にも、またフル回転で働いてもらうつもりです。マーティンとレアードにもしっかり調整してもらい、優勝争いには絶好調で加わってもらいたい。
それまで混戦状態から少しでも抜け出せるよう、チーム一丸となって1点をもぎ取る野球で戦っていきたいと思います。先日、監督として通算300勝を祝ってもらいましたが、僕が何かするわけではなく、選手の頑張りとファンの皆さんの応援が積み上げてくれる数字です。優勝という最高の結果をお届けできるよう、後半戦も1勝ずつ重ねていきます。
(佐藤直子 / Naoko Sato)