大谷翔平の電撃移籍は「難しい」 読めない二刀流の価値、獲得球団に求められる対応力
獲得球団も二刀流・大谷の起用法も頭を悩ませる?
そして、獲得球団も難題に直面する。エンゼルスは先発ローテを他球団より多い6人で回し、指名打者を大谷で固定。二刀流・大谷をフル回転させる、この起用法を踏襲するのであれば、多くの球団がチーム編成や他の選手の起用法を見直す必要が出てくる。
ドジャースは移籍先候補の1つと見られている。元エンゼルス番で、今年からドジャース番を務めているロサンゼルス・タイムズ紙のジャック・ハリス記者は「獲得のチャンスがあるなら、ドジャースも関心を示すと思う」とした上で、指名打者での打席数の確保、先発ローテの人数変更などは問題になると語る。現状、ドジャースはDHを複数選手で回し、5人ローテを敷いている。
「獲得するチームがどこになっても、DHの出場機会が確実にあることが前提になるだろう。ただ、獲得したとしても役割がどうなるか。(打席数をキープできるかは)本当に獲得の可能性が出てきた時でないと難しいね。真剣に獲得しようとしたら、DHで起用する方法を見つけ出すだろうけどね」
「先発ローテーションも1年ごとに決める内容。ドジャースはこれまでに何度も6人の先発投手を使ってきたし、抵抗はなかった。ただ、これも実際に獲得が現実味を帯びない限りは。何とも言えないね」
これまでにエンゼルスのペリー・ミナシアンGMは「トラウト、オオタニを中心としたチームになる」と両選手のトレード放出には否定的だった。また、MLBネットワークのジョン・モロシ記者によると、複数のメジャー球団がエンゼルスに大谷のトレードを打診しているが、全て断っているという。
トレード期限まで、あと8日。多くの米メディア関係者は残留を予想する中、超サプライズの電撃トレードが実現するのだろうか。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)