芸人・高岸は「プロ」で通用する? 経験者の元NPB戦士が語る“独立Lの実力”
元NPB戦士「ぱっと来て抑えられる世界じゃないかも」
ルートインBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブスに加入したお笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行投手が25日、チームの練習に初参加した。独立リーグとはいえプロ野球。果たして通用するのか注目が集まるところだが、首脳陣は“結果より成長過程”を重視している。
最高峰のNPB入りを目指し、生きのいい若手選手が実力を磨く独立リーグ。夢を叶えるための舞台である一方、“野球を諦める”場所でもある。各チームはシーズンを戦いながら、勝利とともに育成にも重点を置く。かつてNPBでプレーした選手の受け皿的役割も果たしている。
NPBとの実力差はどれくらいか――。双方を知る選手は「NPBが10だとしたら、4か5くらいだったのが、年々レベルは上がってきていると思います」とみる。愛媛・済美高、東洋大でプレーしてきた非凡な実力の高岸だが、ブランクがある分「ぱっと来て抑えられる世界じゃないかもしれません」と率直に言う。
感覚を取り戻すのは決してたやすくない。ただ投げればいいわけもでなく、チームプレーも求められる。だからこそ、首脳陣は“即戦力”という過度な見方はしてない。「本人のプレッシャーは相当だと思いますが、最初は打たれてもいいと僕は思っています。それはそれで勉強になるので」。元ロッテの成瀬善久兼任投手総合コーチは、短期的な視点では見ていない。
一方で「シビアに見てあげないといけない」とも。ファンあってのプロ野球だけに、堂々とマウンドに立てるだけのレベルも求めていく。芸能人とプロ野球選手としての二足のわらじ。29歳は「やればできる」のか、熱い視線が注がれているのは間違いない。
(小西亮 / Ryo Konishi)