来秋ドラフト目玉候補が“大舞台”で2年連続弾 元燕戦士の19歳次男が見せたスター性

オフに取り組んだ“通天閣打法”を断念、元のレベルスイングで好結果

 横浜高時代には2年生の夏から4番を務め、通算24本塁打。打撃センスは誰もが認めるが、昨年オフにはアッパー気味のスイングへの改造に取り組み、迷路にはまり込んだ。

「長打率を上げるつもりでしたが、結果的に僕には合っていなくて、監督さんをはじめ皆さんにアドバイスを頂きながら、元のレベルスイングに戻しました」と振り返る。当時、大久保秀昭監督からは「それは“通天閣打法”じゃないか」と苦言を呈されたそうだ。

 通天閣打法とは、人気漫画「ドカベン」の登場人物・坂田三吉が得意とした、アッパースイングで高さ140メートルに及ぶフライを打ち上げるものだが、53歳の大久保監督ならともかく、2002年10月生まれで満19歳の度会の世代には伝わりにくい。度会は「監督さんから通天閣、通天閣と言われましたが、正直に言うと、そこはよくわかりませんでした」と屈託のない笑顔を浮かべた。

 社会人1年目の昨年の都市対抗でも、1回戦のJR東海戦で1発を放っている。「中学時代に全国大会のジャイアンツカップに出場して、東京ドームで5試合ほどやっているので、慣れがあって、やりやすいです。相性もいいのではないでしょうか」と末恐ろしいことを言う。今大会中にもどんな成長を遂げるのか、周囲をワクワクさせる若武者だ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY