WBCで侍ジャパンの脅威に? 台湾楽天の“日本人ヘッド”が挙げる注目選手たち
台湾プロ野球は「パワーだけの野球から脱却しつつある」
――7月22日からの後期シーズン、そしてシーズンの目標をお聞かせください。
「もちろん優勝ですね。それはもう優勝した土曜日(7月10日)の試合が終わって、次の日から『もう後期が始まってるんだ』と選手に言っているんです。一つの目標は達成した。じゃあ次の目標に向かってもう頑張ろうと。スタートしてますんで」
――古久保コーチが感じる台湾野球の魅力はどのような点でしょう。逆に、どのような点を強化すべきだと思いますか?
「台湾野球の魅力はやっぱり打つほうだと思うんです。全体的にいうと、スタンドとグラウンド内のパフォーマンスが『ショー』のようで盛り上がるんだけど、野球に関してはパワー野球を全面的に押し出している風には感じます。だけど、もう台湾も、戦術的にもそういうパワーだけの野球から脱却しつつあると思うんですよね。中信兄弟の林(威助)監督とか統一もね、これはもう、あんまり日本と変わらないなという戦術もやっぱり多いんでね。その上で長打も見せる。力だけじゃないよという野球に台湾自体変わってきていると思います」
「投手陣の強化、守備についても、もちろん楽天もそうですけども、林監督の中信もやっぱりその辺は厳しくやってきている。ここ1、2年、外国人ピッチャーだけじゃなくて、台湾人の先発に優秀なピッチャーが増えてきてるっていうのも、これ事実ですよね。しかも力がある」
――来年3月にWBCが開催されることが決定しました。日本のファンにも是非とも注目してもらいたい、モンキーズや他球団の選手を何人か挙げていただけますか?
「そうですね、モンキーズやったらやっぱり林立の身体能力よね。あとピッチャーで言うと、統一の古林睿煬や、今年は調子悪いんですけども江少慶(富邦)はもともと力がある。後は富邦の抑え、曾峻岳かな。野手では中信兄弟のショート・江坤宇、統一のセカンド(※林靖凱、現在は遊撃での出場が主)の守備や守備範囲。あと統一の1番センター・陳傑憲のバットコントロールとかね。彼なんかは日本行ってもある程度通用するんじゃないかな。彼と陳俊秀(楽天)のバットコントロールは、日本でも対応できるんじゃないかなと思いますよ」
――最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。
「なかなかリアルタイムで台湾プロ野球をご覧になることはないとは思うんですけども、何人か日本から教えに来ているコーチもいますし。一種のショーみたいなスタンドですけれども、選手たちの力と力の激しいぶつかり合い、いい選手、力のある選手が多いんでね、ぜひ見てほしいなと思います」
(「パ・リーグ インサイト」駒田英)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)