慶大野球部は選手も監督もハーフパンツで練習 常識にとらわれない指揮官の狙い

慶大・堀井哲也監督【写真:上野明洸】
慶大・堀井哲也監督【写真:上野明洸】

冬場は上下スウェットで練習OK 帽子は年中着用がルール

 学生野球は、真夏でも長ズボンのユニホームで練習するイメージだが、大学野球の名門・慶大はハーフパンツで練習しており、堀井哲也監督もハーフパンツでグラウンドに立つ。3年ほど前に就任した堀井監督が導入したものだが、選手の服装は「自由な中にルールを作る」という指導方針の一環といえる。

 記録的な短さで梅雨が明け、立っているだけで汗が流れる日が続く。この時期、長ズボンにスパイクでプレーする野球選手は、暑さとも戦っている。ところが、横浜市にある慶大のグラウンドには、少し涼しげな光景が広がる。練習する選手の膝が見える。全員がハーフパンツで体を動かしているのだ。

 野球は年中、長ズボンという常識を覆したのは、2019年12月に就任した堀井監督。自身もハーフパンツで指導している。「寒い日は上下スウェットで動いても構いません。気候に合わせて練習しようということです」。スライディングの練習をする時は、事前に選手へ伝えて通常のユニホーム姿で練習するが、夏場は暑さを考慮してハーフパンツにしている。

 就任してすぐにスウェットやハーフパンツを取り入れたが、堀井監督は服装を100%自由にしているわけではない。帽子は必ず着用するよう、選手に求めている。「日差しや熱中症対策といった機能面、ボールが頭に当たった時の安全面に加えて、マナーの問題もあります。帽子は野球の基本です」。慶大選手が練習する服装には、堀井監督が指導で重視している「自由な中にルールを作る」考え方が表れている。

(Full-Count編集部)

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