初心者に“疑似プロ野球”の練習はNG 慶大監督が勧める打撃も守備も「野球サイズ」
最も練習になる“試合”「基本的な動きやルールを理解しやすい」
堀井監督が野球を始めたばかりの子どもたちに勧めるのは「野球のサイズ」での練習だ。守備練習であれば、実際に試合でプレーするように二塁手や三塁手の守備位置で捕球して、一塁手に向かって送球する。打撃練習は、バッターボックスに立たせて投手方向からの球を打ち返す。その理由について、こう説明する。
「練習は試合を意識してやるものですが、一定のレベルに達していない子どもたちは練習の目的が理解できません。試合において、どんなプレーにつながるのかをイメージできないと、練習していてもあまり意味がありませんし、野球をつまらないと感じてしまいます」
堀井監督が最も練習になると考えているのは「試合」。3回、5回とイニングは短くても試合形式で練習をすると、子どもたちは楽しみながら、基本的な動きやルールを理解していくという。堀井監督は「ブルペン投球をするくらいなら、実際に打者に投げた方がイメージできます。球数や練習量も少なくて済みます。時間を上手く使わないと子どもたちは飽きてしまうので、短時間で効率良く練習するのが一番。疑似プロ野球の練習をさせてもダメ」と力を込める。
子どもに大人の考え方や価値観を押し付けない。初心者の目線に立った指導が、野球の楽しさを知り、上手くなるきっかけへとつながる。
(間淳 / Jun Aida)
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