弱小公立高からプロの盗塁王に 夢を叶えた習慣「言い訳探してもうまくならない」

国学院大のセレクション合格 監督に評価されたのは考える力と伸びしろ

 子どもの頃から漠然とプロ野球選手を夢見ていたが、具体的な目標にはしていなかった。大学に選んだのは、元ロッテ・渡辺俊介さんや元巨人・矢野謙次さんらプロ野球選手を輩出している国学院大。野球部のセレクションには150人が集まった。中には甲子園出場経験のある選手もおり、2日間のセレクションでは、1日目に100人が落選した。最終的な合格者は15人という狭き門。聖澤さんは高校までの実績がないハンデを乗り越えて、倍率10倍の難関を突破した。決め手は、1日目の最後に行われた監督の面接だった。プロ野球選手を引退してから、当時の監督に秘話を明かされたという。

「無名校で野球をやっていて、どうやって技術を伸ばしてきたのか面接で聞かれたので、『自分で本を読んだり、プロ野球選手をテレビで見たりして、自分で自分を伸ばしてきました』と答えました。その答えを聞いた監督は、今は大した選手ではなくても、大学の4年間で伸びると判断して、伸びしろを買って合格にしたそうです」

 少年時代から考える力を養ってきた聖澤さんは将来性を評価され、セレクション合格を勝ち取った。監督の目は確かだった。聖澤さんは、どん欲に同級生や先輩の技術や知識を吸収した。

「小、中、高校と自分がチームで一番上手い存在で、お山の大将として野球をやってきました。大学に入った時は100人近く部員がいる中で自分が一番下手で、他の選手に全然かなわないことにワクワクしました」

言い訳は不要「大事なのは与えられた環境でどんな練習をするか」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY