少年野球の“リーグ戦”で生まれるメリットとは? 怪我を防ぎ、攻略法の研究で成長

岡山・倉敷ジュニアリバティーズの練習風景【写真提供:倉敷ジュニアリバティーズ】
岡山・倉敷ジュニアリバティーズの練習風景【写真提供:倉敷ジュニアリバティーズ】

今年度からスタート「山陽フロンティアリーグ」には5チーム加盟

 負けたら終わりのトーナメント戦が一般的な少年野球で、今年度からリーグ戦が始まった地域がある。岡山と広島の計5チームが加盟する「山陽フロンティアリーグ」だ。選手の怪我のリスクを抑え、出場機会を増やすことに加えて、同じチームと複数回戦う“メリット”もあるという。

 4月にスタートした山陽フロンティアリーグには、岡山市、倉敷市、福山市で活動する5つの少年野球チームが加盟している。8か月をかけて、それぞれのチームが総当たりで計12試合を消化。年間の優勝チームと準優勝チーム、個人タイトルを表彰する。リーグに参加している倉敷ジュニアリバティーズの後藤尚毅GM兼監督は、トーナメント制の大会にはない利点を挙げる。

「負けたら終わりになると、指導者が勝利を優先して、特定の選手に起用が偏りがちになります。子どもたちが怪我をする可能性が高くなりますし、試合に出られない選手が多くなってしまいます。子どもが欲を出して盛り上がるのは良いと思いますが、大人が子どもに負荷をかけることは防がなければなりません」

 山陽フロンティアリーグでは独自のルールを定めている。小学5、6年生は1試合70球、4年生以下は60球の球数制限を設け、4年生以下が登板する時は1ストライクから始める。試合中に投手と捕手を入れ替える交代や、先発投手の連投を禁止。7月から始まった第2クールでは、先発投手を4年生以下に限り、その際は安全面を考慮して複合バットの使用は認めない。

個人タイトルもやる気に…対戦重ねて相手チームとも深まる交流

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