2年連続で背番号「1」も2回戦敗退…名門・横浜の2年生左腕が見据える“3度目の正直”

スライダーに手応え、ストレートを磨くと誓った

 敗戦の中から手応えも得た。2-2で迎えた5回裏、聖光学院の4番・三好元気外野手(2年)に三塁打を許した直後に、5番・山浅龍之介捕手(3年)をスライダーで一ゴロに打ち取った場面を挙げ「玉城さんの配球を信じて投げることでピンチを凌ぐことができた」と胸を張った。

 山浅には前のイニングで厳しくインコースを攻め続ける中で甘く抜けた8球目を叩かれ二塁打を許していた。それだけにバッテリーで警戒し、打ち取ったことは大きな収穫だったようだ。

 昨年秋に新型コロナに感染し、後遺症に苦しめられたという杉山。「また甲子園に戻るんだ」という強い思いを胸に、時間をかけて身体の調子を取り戻してきた。武器である鋭く曲がるスライダーに加え、140キロを超えるストレートを「来ると分かっていても打てない」段階にまで磨き上げると誓った。夏の甲子園は2年連続で2回戦敗退。伝統ある横浜のエース左腕は最後の1年に向け、甲子園での悔しい敗戦から一歩を踏み出した。

(喜岡桜 / Sakura Kioka)

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