カテゴリーを超えた交流で選手も指導者も成長 野球界にはないサッカー界の“常識”

公立高校野球部の悩みを解決する可能性もある中学と高校の交流

 うまくなりたい、プロになりたいと考える中学生が強豪校を目指すのはごく当たり前と言える。強いチームを作りたい高校が、力のある選手を集めたいと考えるのも自然だろう。中学と高校の交流は、中学生が進学先の候補としている高校のチーム方針や雰囲気を知る機会にもなる。

 また、中学と高校の交流が活性化すれば、私立の強豪校ほどではなくても、公立高校の情報が中学生に届き、新たな選択肢となる可能性もある。現在、公立では部員不足から連合チームで夏の大会に出場するケースが増えている。交流をきっかけに公立へ目を向ける選手が増えれば、部員獲得につながる。

 選手や指導者のレベルアップに、進路の選択肢まで広がる交流。競技特性や刻んできた歴史が違う野球とサッカーを単純には比較できないが、普段知る機会が少ない他競技の取り組みから問題解決の糸口が見つかるかもしれない。

(間淳 / Jun Aida)

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