プロ注目スラッガー、浅野翔吾のもう一つの武器 勝利呼んだ“イチロー流”の快足
“イチロー流”のリードの取り方でインパクトに集中
加えて、昨冬に実現したイチロー氏(現マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)からの直接指導では、リードの取り方について助言を受けた。昨秋まではシャッフルすることがあった浅野は「目線がぶれないように」と“イチロー流”を取り入れ、「跳ねたりしてリードするのではなく、インパクトに集中してしっかり見てスタート」するように切り替えた。
長尾監督は「浅野については自分の行ける感覚のときに行かせている」と、走攻守において全幅の信頼を寄せている。その期待に応え二盗を成功させた浅野も「(相手投手は)右打者に対してチェンジアップが多いと聞いていた。チェンジアップの持ち方で牽制してくることはないかなと思い、ギャンブル的にスタートした」と胸を張った。
13日に、1回戦で本塁打を放った本田倫太郎一塁手(3年)を含む2選手を体調不良のため入れ替えた高松商。香川県勢としては2017年に“公立の星”と言われた三本松以来のベスト8進出を果たし、「あの2人が帰ってくるまで、に目標を変えました。次も高商らしい守り勝つ野球を徹底したい」。浅野は療養中の選手へ勝利を誓った。
(喜岡桜 / Sakura Kioka)