エースで4番、近江・山田陽翔は「持っている男」 監督も驚く“夏の主役”の宿命
エース山田は7回1失点、打っては満塁本塁打の活躍、多賀監督「持っている男だなと」
近江の「4番・エース」が見せた投打に渡る活躍ぶりに多賀章仁監督も驚きを隠せなかった。15日に行われた第104回全国高校野球選手権大会第10日目の第4試合。海星(長崎)を7-1で下し2年連続の8強入りを決めた立役者は紛れもなく山田陽翔投手(3年)だった。
山田は2回に先取点を奪われながらも、その後は要所を締める投球で7回4安打1失点、9奪三振の快投。打っても1点リードの7回に値千金の満塁ホームラン。甲子園では13試合目の登板となり通算10勝目。奪った三振の数は「98」。横浜高時代の松坂大輔氏(元西武)を抜いて歴代単独9位に浮上するなど、聖地で輝き続ける右腕を指揮官は、こう語る。
「ここぞと言うときのランナーを背負った時の独特の間合い、雰囲気、非常にオーラがある。こちらはベンチから祈るような気持ちだが、結果的に『このボールなら大丈夫』と、ボールに魂を込められるのが本当に素晴らしい。満塁ホームランは何回か見たが、ああいう巡り合わせになって本当に打つのが凄い。持っている男だなと改めて思った」