「6回で降りちゃダメでしょ」西武・辻監督がエース高橋にどこまでも“辛口”な理由
防御率2.29はリーグ3位、被本塁打は昨年の23から8に激減
今季の高橋には明らかに成長のあとが見られる。この日は大事な場面で真っ向勝負で内角速球を投じ、抑えきった。「今年はインコースに投げ切れていますし、精度も良くなっている。自信を持って放れる球です」と言う。
最近5試合は相手のエース級との対戦が続いたこともあって、白星から遠ざかっていたが、そのうち4試合でクオリティスタートより上のハイクオリティスタート(7回以上を投げ自責点2以内)をマーク。昨季の被本塁打はリーグワーストのロッテ・二木に1差の23に上ったが、今季は16日現在、最多の楽天・岸の14に比べると半分に近い8にとどめている。防御率2.29はリーグ3位にランクされている。
辻監督が高橋を辛口で論評するのは、今にはじまったことではない。監督就任後常にレベルアップを求めつつ、昨年は初の開幕投手に抜擢し、自己最多の11勝を引き出し、今季も2年連続で大役を任せた。高橋が日本のエースとして誰からも認められるようになるまで、辻監督が満足することはないのかもしれない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)