新庄ビッグボスも脱帽の好守でアシスト 則本49日ぶり白星呼んだ楽天の鉄壁外野陣
則本は7回105球を投げ5安打1失点、自身の連敗を5で止め7勝目
■楽天 2ー1 日本ハム(16日・札幌ドーム)
楽天の則本昂大投手が16日、札幌ドームで行われた日本ハム戦に先発して7回5安打1失点の好投。自身の連敗を5で止め、実に49日ぶりとなる7勝目を手にしたのは、フェンスにぶつかりながら好捕するなど盛り立てた鉄壁の守備陣の存在も大きかった。
久々に勝利の味を噛みしめた則本は「バックも守ってくれたのでよかったと思います」と安堵した。初回に近藤にソロを浴びて先制点を許す。「負けている試合は先に点を取られていたので、また今日もやってしまったというのはあったんですけど」と振り返るが、ここでズルズルいかずに踏ん張った。続く野村に中前打されても、古川裕を一ゴロで最少失点で切り抜けた。
2回には1死一塁から佐藤の右翼線への飛球を、あらかじめライン寄りに守っていた田中和が難なくさばいた。そして3回1死。田中和は今度は松本剛の右翼ファウルゾーンへの飛球を猛然と追いかけフェンスに激突しながらキャッチした。
パ・リーグ首位打者の松本剛は左膝骨折からこの日1軍復帰した。安打が出ればチームも盛り上がり、打線がつながることは確実。だからこそ則本も「松本くんはいい打者なので、ファウルじゃなくてアウトというのが自分の中ですごく大きかった」と感謝した。この回わずか4球。7回105球と役目を果たすことにつながった。
楽天のここまで33失策は12球団最少だ。この日は左翼・岡島、中堅・辰己、右翼・田中和と屈指の安定感で右腕をアシストした。7回無死では左翼線への打球で二塁を狙った今川を、岡島のピンポイントのレーザー送球でアウトとした。新庄監督をも「レフト、いいボール返しましたね」と言わしめるほどのビッグプレーだった。
石井監督も「ノリがいいピッチングをしてくれるとチームが走り出しますね」と喜んだ。「状態はいい感じになってきたのでこれを継続してやれたらいいかな」と則本。8月13日に最大18あった貯金がゼロとなっていたチームだが、そこから2連勝。エースとともに再び上昇気流を描く。