敗軍の将、大阪桐蔭を語る…“凄み”が浮き彫り「支配された」「攻撃に気が回らない」

二松学舎大付・市原監督は闘志満々「来年は本当に強いチームで来る」

　2年生右腕・大矢を先発させる“秘策”で西谷監督を焦らせたのは、16日の3回戦で当たった二松学舎大付の市原勝人監督だ。序盤の失点が響き0-4で敗れたが、1年生4番の片井海斗内野手ら下級生主体のチームは、来年以降に期待を持てる内容だった。

「1番から9番まで、他のチームならクリーンアップを打つような選手がそろっている。やっぱり強い。打線の重圧を感じながらだったので1回、1回が長かった。守りに一生懸命で、攻撃に気が回らない。大阪桐蔭に勝つには1、2ランク上げないと対抗できない」

　現時点での“差”を感じているものの、今後渡り合える手応えも十分に得ているようで「『このままでは終わらないぞ』という気持ちで東京に帰りたい。ワンチャンスでひっくり返せるところまで行ったのは自信になる。『来年は本当に強いチームで来るぞ』という気持ちが沸いてきた」と、指揮官の目は前を向いていた。

　戦前の予想通り、このまま大阪桐蔭が春夏連覇を達成してしまうのか。それとも“打倒・桐蔭”を掲げるチームの反撃はあるのか。ベスト8の戦いぶりに注目したい。

（橋本健吾 / Kengo Hashimoto）