高校野球で広がり始めたリーグ戦 導入から25年、サッカー界の名将が強調する“意義”

「選手たちは駆け引きを覚えて、考える力が養われる」

 山田監督は7月に全国高校総体(インターハイ)で3度目の優勝を果たし、高校サッカー選手権でもチームを頂点に導いている。トーナメントを否定しているわけでも、各団体と“喧嘩”するつもりもなかった。ただ、日本サッカーの将来を考えれば、強豪国では一般的なリーグ戦が不可欠だと考えていた。構想から数年かけ、理解を得られた高校と協力してスタート。その動きはすぐに全国へ広がった。

「ワールドカップでも予選はリーグ戦です。リーグを突破するためには引き分けでもいい試合、絶対に負けられない試合、点差をつけて勝たなければいけない試合と様々なケースがあります。状況に応じた戦い方はリーグ戦でしか学べません。日本代表がワールドカップで上に進めない理由も、そこにあると感じていました」

 リーグ戦は全試合のトータルを考えて、それぞれの試合を戦う。山田監督は「高校のリーグ戦はホームとアウェー、同じ相手と2度戦います。一度負けても、やり返すチャンスがあります。選手たちは駆け引きを覚えて、考える力が養われます。スポーツは考える力がなければ成長できません」とメリットを説明する。

多くの選手が出場機会を得てチーム内競争が活発化する好循環

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