新たな“魔曲”は「バズるんちゃうか?」 近江の快進撃支えた“オール滋賀”の応援
「まさか自分の曲が」西川貴教さんからもエール
他にも近江の応援には特徴がある。滋賀出身のミュージシャン・西川貴教さんの「HOT LIMIT」、「WHITE BREATH」や、彦根市に本社を置くスーパー「平和堂」のイメージソング「かけっことびっこ」といった地元にゆかりのある応援曲を取り入れているのだ。
今春の選抜では4強進出の際、西川貴教さんがツイッターで「目指せ、決勝! 頑張れ、近江高校!」とツイートしたこともあり、準決勝からそれまで演奏していなかった「HOT LIMIT」を急きょ演奏。これにまた西川さんが反応したことで交流が始まり、6月末には歌番組で共演も果たした。その際、西川さんは「まさか(甲子園で)自分の曲が演奏してもらえるとは」と驚いていたという。溝口教諭は「滋賀県を盛り上げたいと思われている方なので、一緒に盛り上げられたらとお話させていただきました」と語る。
この日は「平和堂」の平松正嗣社長や、東京五輪で2つの金メダルを獲得した大橋悠依さんもアルプスに駆け付けて応援。主将の山田陽翔投手(3年)は「打席では1人なんですけど、1人じゃない気がしたり、一緒に戦っているような気にさせてくれる」と、応援の力を語っていた。
山田は試合後、アルプスに向かって一礼した後、「ありがとう!」と一言。「スタンドのみんな、ダンス部、吹奏楽部、県民の皆さんであったり、たくさん方々が応援してくださって、ベスト4という結果を残せたのはアルプスの応援があったから」と感謝した。チームは敗れたが、県民一体でナインの背中を押した。
(上野明洸 / Akihiro Ueno)