下関国際はなぜ大阪桐蔭&近江の“主役”を倒せた? 旋風呼んだ「弱者の野球論」
初めて決勝の舞台に駒を進めた坂原監督「選手たちが、勝つ度に見たことない力を発揮」
第104回全国高校野球選手権大会は20日、甲子園で準決勝が行われ、第2試合は下関国際(山口)が8-2で近江(滋賀)に勝利し、山口県勢では37年ぶりの決勝進出を果たした。昨夏から続く“近畿1強”の流れを止める躍進の裏には、チーム全体に浸透するチャレンジャー精神があった。
この決勝戦を誰が予想できたのか。下関国際は近江のエース・山田陽翔投手(3年)をジワジワと追い詰め、7四球を選び7安打5得点を奪った。準々決勝で春夏連覇を狙う大阪桐蔭(大阪)を破った勢いそのままに、選抜準優勝校も退けた。
4年ぶり3度目の出場で初めて決勝戦に駒を進めた坂原秀尚監督は「序盤はボールが見えてなかった選手もいた。2ストライクから、見逃し三振でもいいから『待て』のサインを出した。山田投手が魂のピッチングをしていましたので食らいついていくだけでした。中盤以降はしっかりボールを見極めてくれた」と、プロ注目右腕を攻略したナインを称えていた。