あと一歩届かなかったジャイアンツカップ優勝 京葉ボーイズの課題と収穫

ジャイアンツカップで準優勝の京葉ボーイズ【写真:荒川祐史】
ジャイアンツカップで準優勝の京葉ボーイズ【写真:荒川祐史】

決勝で取手リトルシニアに3-5で惜敗、ミスによる序盤の失点響く

 中学硬式日本一を決める第16回全日本中学野球選手権大会「ジャイアンツカップ」(大会会長・長嶋茂雄巨人終身名誉監督)は20日、東京ドームで決勝戦が行われ、取手リトルシニア(茨城)が優勝した。これまでに全国大会で3度の優勝を誇る強豪・京葉ボーイズ(千葉)は3-5で惜敗し、念願のジャイアンツカップ制覇にあと一歩届かなかった。

 京葉ボーイズは最後まで粘りを見せた。4点を追う6回に、取手リトルシニアの絶対的エース坂本慎太郎投手(3年)から2点を奪い、2点差まで迫った。だが、序盤の失点が響いた。

 ともに2失点した初回と2回は、内野のミスが失点につながった。関口勝己監督は「負ける時はいつも、こういう展開です。緊張で地に足がつかず、前半で4、5点取られて、そこから追いかけるけれど、なかなか追いつけない。せめて1、2点で収めることができれば、おもしろい展開になるのですが……」と惜しんだ。

 京葉ボーイズは、2017年春にボーイズリーグの全国大会で優勝した。2019年には、今夏の甲子園で大阪桐蔭高の5番打者を務めた海老根優大外野手らを擁し、春夏連覇を達成した。ボーイズリーグの関東大会、東日本大会も制している。だが、ジャイアンツカップの頂点には立っていない。関口監督は「今年の3年生には(決勝の舞台)東京ドームに連れてきてくれてありがとうと伝えたいです」と感謝しながら、「ジャイアンツカップだけが、まだ取れていない」と宿題を残した。

 決勝で敗れたものの、収穫もあった。3回から登板した2年生の関瑛太投手は、3イニングを2安打1失点と好投。打撃でも、6回2死一、二塁で、左中間を破る2点適時二塁打を放った。関口監督は「来年のチームも結構面白いと思います。(関)瑛太がエース兼ショート、ベンチ入りしていた露崎(勝己内野手)がキャプテンと打線の主軸を務めることになるのかな。もう1度、ジャイアンツカップに挑みたいです」と決意を新たにする。あと1勝まで迫った手応えと悔しさ。念願成就への戦いは続く。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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