西武・辻監督が驚いたオリックスの執念継投 先発の新人・椋木2回途中2失点で交代
西武の辻監督も舌巻く「投手力の強さを感じさせられました」
1-2の1点ビハインドで迎えた4回もしかり。2番手の村西良太投手が先頭の外崎を四球で歩かせると、山崎福也投手がスクランブル登板。源田、森、山川を3者連続三振に斬って取った。山崎福は今季、先発ローテで回りながら、先発予定のなかったオールスター直前の2試合もリリーフをこなしている。今後、白熱する優勝争いの中で、貴重なジョーカー的存在となりそうだ。相手の辻監督はここでも「山崎福は中(中継ぎ)に入っても素晴らしい球を投げる。ウチはヒットを2桁打ちながら、なかなか点を取れなかった(12安打で3得点)。オリックスの投手力の強さを感じさせられました」と執念の継投策に舌を巻いていた。
オリックスはこの日、昨季本塁打王の杉本裕太郎外野手が新型コロナウイルス感染者との濃厚接触の疑いで、特例2022により抹消。打線はわずか3安打で、頓宮裕真捕手の5号ソロによる1点に抑えられた。
それでも、前々日の第1戦はエースの山本由伸投手、前日の第2戦は宮城大弥投手が西武打線を圧倒。21日現在、4位とはいえ首位・西武を2.5ゲーム差の射程圏内にとらえている。チーム防御率2.73は西武に次いでリーグ2位、チーム打率.255もソフトバンクに次いで同2位でバランスがいい。「次にどうするかしか考えていない。それはチーム全員でそう思っていますので」と過去を振り返らず、淡々と語る中嶋監督の頭の中が、他球団にとっては不気味だ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)