村上宗隆は18年ぶり&最年少での達成なるか? 王、落合…歴代「3冠王」を振り返る
最年少は1982年の落合で28歳、王は33歳の1973年に初めて達成
ヤクルト村上宗隆内野手に18年ぶり「3冠王」獲得の期待が集まっている。24日の試合を終えて、打撃3部門でトップを走る。24日の広島戦では2つの申告敬遠を含む4四球、第4打席ではバットを折りながらも右前打を放って、打率を.329とし、打率で村上を追うDeNA佐野恵太外野手との差を広げた。まだ22歳の大砲の3冠王獲得が現実味を帯びてきているが、ここでは、これまでの3冠王獲得者を振り返る。
最初に3冠王に輝いたのは中島治康(巨人)で、当時40試合制だった1938年秋に打率.361、10本塁打、38打点を記録した。2人目は1965年の野村克也(南海)で、戦後初の3冠王。捕手での達成は、MLBを含めても野村しかいない。1973、74年には王貞治(巨人)が2年連続で輝いた。王はそれ以前に幾度も3冠王のチャンスがあったが、江藤慎一(中日)、長嶋茂雄(巨人)らとタイトルを分け合い、入団15年目の73年にようやく達成した。
その後は落合博満がロッテ時代に歴代最多の3度達成。特に2度目となった1985年は打率.367、52本塁打、146打点と圧倒的な成績を残し、本塁打は当時のパ・リーグタイ記録、146打点は現在もパ・リーグ記録となっている。他にも、ブーマー・ウェルズ(阪急)が外国人として初めて達成。その後もランディ・バース(阪神)が2度達成し、平成では唯一、2004年に松中信彦(ダイエー)が輝いている。
NPBでは過去7人しか達成していない大記録。現在、最年少での達成は1982年の落合の28歳で、22歳の村上が達成すれば、これを大きく更新する。村上の本塁打は58本ペースで、これまで3冠王を達成した選手の中で最多本塁打となる可能性もある。打率はDeNA佐野としのぎを削っているが、村上は偉業を達成することはできるだろうか。