イチロー氏、球団殿堂入りスピーチ 妻に、チームメートに、ファンに感謝【全文掲載】

スピーチを行うイチロー氏【写真:ロイター】
スピーチを行うイチロー氏【写真:ロイター】

アイドル「ジョージ」との日々「彼は真のプロフェッショナル」

「そして、私が『ジョージ』と呼びたい人がいます。あなた方は彼のことをケン・グリフィーJr.としてご存じでしょう。私がアメリカに来る前から、彼は私のアイドルでした。しかし、2009年に彼はシアトルに戻ってきて、ついに私は彼のチームメートになることができました。イエス。彼は冗談好きな人です。でも私にとって彼は真のプロフェッショナルでもあります。彼は表現しきれないほど多くの方法で私を助けてくれました。彼のチームメートでいられたことは、本当に私のキャリアのハイライトの1つです」

「マリリン。あなたの夫であり、伝説的な実況アナウンサーであるデーブ・ニーハウスのレガシーを引き継いでくれてありがとうございます。マーイ・オー・マーイ!(と、ニーハウスの真似をして絶叫)」

「そしてリック(リズ実況アナウンサー)。ホーリー・スモークス!(リズの定番フレーズ)ここに来てくれてありがとうございます」

「私の妻、弓子がここにいてくれて嬉しく思います。この栄誉は彼女なしでは不可能でした。この瞬間までの旅路の中で、彼女は私と一緒に全てのチャレンジ(困難)に立ち向かってくれました」

「長年の通訳、アレン・ターナーに感謝します。彼の家族がここにいてくれて嬉しく思います。キャリアを通して、彼らは私に素晴らしいサポートを与えてくれました」

「長年、素晴らしい助けを差し伸べてくれた多数の人たちにも感謝します。その人たちは今夜、このスタンドにいます」

「私のシアトルでの最初の監督、ルー・ピネラがここに来れなかったのは残念です。私のここでの最初の思い出の1つは、彼によって作られたものでした。私にとって最初の開幕戦で勝利した後、クラブハウスに戻るとルーが私にキスしてきました。(右唇横のほおを指しながら)ちょうどここ、ほおに。監督が大きく、湿ったキスをしてきたのです。日本ではないことなのでショックを受けました。正直言うと怖かったです。心の中で思いました。これがアメリカの習慣なら、ここではうまくいかないかも、と。思い出してください。あの年私たちは116勝を挙げたのです。私は監督から116回キスされる準備はできていませんでした。ありがたいことに、私は継続することができました。そうできたことを嬉しく思います」

「引退しても、野球とシアトルが心から離れることはありません」

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