イチロー氏、球団殿堂入りスピーチ 妻に、チームメートに、ファンに感謝【全文掲載】
「引退しても、野球とシアトルが心から離れることはありません」
「現役選手としては引退しても、野球とシアトルが私の心から離れることは決してありませんでした。野球は永遠に私の魂であり、私の使命は、選手とファンの両方がこの特別なゲームを楽しみ続けられるよう、その一助になることです。今、私はスタントン会長付きの特別補佐という任をありがたく受けています。スプリングトレーニングとシーズン中に、選手たちと一緒に仕事できるポジションです。たいていの日は、私はいまだにマリナーズのユニホームを着ています。誇りを持ってそうしています」
「私たちの選手みんなに知っておいてほしいのは、ベストを目指して戦うあなたたちに私が寄り添っているということです。私がシアトルに来たとき、私は27歳でした。当時、アメリカでのキャリアが19年も続くなんて、今日もまだシアトルにいるなんて想像もできませんでした」
「それを念頭に置いて、現役の選手たちに言いたいことがあります。あなたたちの将来もまた、あなたたちが想像できないような可能性を秘めています。だから、自分自身に限界を設けず、ベストを尽くしてそれを大事にしてください」
「もし、日本から来た、痩せこけた小柄な男がこのユニホームを着て競争することができるなら、そして今夜この名誉を受けるためにあなたたちの前に立つことができているのなら、あなたたちにできないという理由は何もありません」
「もちろん、あなたたちは苦難やフラストレーションに直面することになるでしょう。私は知っています。私も毎年直面していたから。自分自身に限界を設けず、そういった日々の困難に打ち勝つという欲望と情熱を見つけなければいけません。それがあなたのポテンシャルを最大化する方法です。その後に、想像もできなかったことに到達することができるのです」