原則当番なし、用具無償提供 保護者の負担軽減で“公平性”も担保する少年野球チーム

金銭面でも保護者の負担軽減、OBの用具を残して無償提供

 関町ニューウエスタンは45年前に立ち上げられた。当時から、監督やコーチにお茶や弁当を出す保護者の当番はなかった。チーム創設時はコーチを務め、長年監督もしていた尾崎晋代表は「当番が苦になる保護者もいます。それから、保護者によってチームへの関わり方に差があると、えこひいきが生じる場合があります」と理由を説明する。

 金銭面でも保護者の負担を軽減している。野球を始めると、バットやグラブ、ユニホームにスパイクなど多くの用具が必要で、初期費用は決して安くない。子どもが野球に興味を持っても、保護者がためらう理由にもなっている。

 そこで、チームは代々、OBがユニホームやストッキング、スパイクなどをチームに残し、必要な子どもたちに無償で提供している。グラブやバットはチームで保有しているものを貸し出し、帽子は練習体験に来た子どもにもプレゼントしている。

 保護者の存在なくして、子どもたちは野球を楽しめない。だからこそ、関町ニューウエスタンは保護者にも目を向けた理念を掲げている。

(間淳 / Jun Aida)

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