神戸弘陵が連覇で5度目V、花巻東は優勝旗“白河の関越え”ならず 女子高校ユース決勝

女子ユース大会を連覇した神戸弘陵ナイン【写真:佐々木亨】
女子ユース大会を連覇した神戸弘陵ナイン【写真:佐々木亨】

夏の全国大会は準々決勝で発熱者が出たため辞退をしていた

 女子高校野球の2年生以下による全国大会「第13回全国高校女子硬式野球ユース大会」の決勝(7回制)が30日、ナゴヤ球場で行われ、神戸弘陵(兵庫)が花巻東(岩手)を5-0で破り、2年連続5回目の優勝を決めた。惜しくも敗れた花巻東は今夏の甲子園で優勝した仙台育英(宮城)に続く、陸路での優勝旗“白河の関越え”は来年以降に持ち越しとなった。

 神戸弘陵は初回1死一、二塁から4番・谷川萌季内野手(2年)の中前適時打で先制。さらに1死二、三塁から5番・西上天菜内野手(1年)の左前適時打も飛び出し、幸先よく2点を奪った。2回にも内野ゴロで1点を加点すると、4回も2死三塁から1番の田垣朔來羽捕手(そらほ・1年)、続く2番・堀みずほ外野手(1年)の中前適時打でさらに2点を加え、突き放した。

 投げては、先発の左腕、伊藤まこと投手(1年)が花巻東打線を5回まで出塁を失策ひとつに封じるノーヒット投球。6回1安打無失点でマウンドを降り、最後はエースの樫谷そら投手(2年)が締めた。チームはこの大会で、準々決勝でクラーク記念国際(宮城)、準決勝で履正社(大阪)と強豪を撃破し、勝ち上がってきた。甲子園を目指した今夏の「第26回全国高校女子硬式野球選手権大会」では準々決勝で複数選手の発熱があったため、出場を辞退していた。試練を乗り越え、つかんだ頂点となった。

 創部3年目、2度目の出場で初の決勝進出を果たした花巻東はタイブレークやサヨナラ勝利で勝ち進み、一戦一戦強くなっていった。決勝では好投手・伊藤をなかなか攻略できず、第104回全国高校野球選手権大会を制した仙台育英に続く、女子の東北勢の優勝はならなかった。両チームともベンチから声援だけでなく、「強気」「ありがとう」などとスケッチブックに書き込んだ応援メッセージで仲間にエールを送るなど、男子の高校野球とはまた違った魅力があふれていた。

【写真】男子高校野球にはない光景? 「強気」「ええやん」「ありがとう」女子高校野球ベンチに並んだ美文字

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY