高校の甲子園開催が追い風 中学で高まる女子野球熱…ポニーリーグで初の“王座決定戦”
「甲子園で野球がしたい」聖地は女子中学生の憧れの舞台に
ルミナスポニーは兵庫ブルーサンダースに力の差を見せつけられ、0-16でコールド負けを喫した。それでも、選手や関係者が観戦する中、都内の大田スタジアムで真剣勝負を楽しんだポニー市川南マリーンズの平古場結花さんは「これが甲子園だったらもっとすごいんだろうと思いました。高校では女子チームで野球やります!」と宣言した。
これまでは野球を続ける環境がなく、高校では別の競技に転向する女子中学生は少なくなかった。だが、高校に女子の硬式野球部が増え、今では甲子園でプレーするチャンスもできた。OBにヤクルトのドラフト3位ルーキー・柴田大地投手がいる「羽田アンビシャス」の武島信幸監督は「甲子園が大きいでしょうね。女子選手が『甲子園で野球をしたい』と話すのをよく聞きます」と聖地が女子選手の憧れになっていると感じている。
チームに所属する福田美羽さん(2年)も2021年に初めて甲子園で開催された全国女子硬式野球選手権の決勝をインターネットで観戦し「島野(愛友利・現巨人女子硬式野球チーム)さんの投球を見て、『自分もああなりたい』と感じました」とモチベーションを高めた。
近年は阪神、西武、巨人が女子チームを持つなど、女子野球の熱は幅広いカテゴリーに広がっている。武島監督は「いずれはリトルなど他団体も交えて、女子の硬式野球の大会ができたら嬉しい」と将来を見据える。女子野球は、まだまだ可能性を感じさせる。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)