鷹との首位決戦も泰然自若「まだ試合はたくさんある」 西武辻監督が読む勝負所
平良、佐々木2軍で実戦復帰も「再発させたら元も子もない」と慎重
8月31日のイースタン・リーグDeNA戦では、右手中指痛で同10日に登録抹消されていた平良海馬投手、左肩後方の張りで同12日以降1軍を離れている2年目左腕・佐々木健投手が、そろって実戦復帰。ともに1イニングを無安打2奪三振無失点に抑えた。
それでも辻監督は「平良の存在感ってのは大きい」と述懐しつつ、無理に首位攻防3連戦に間に合わせることはせず、万全を期して2人を週明けに合流させる意向を示した。「再発させたら元も子もない。まだ20試合以上あるんだから」と慎重だ。
また、延長10回までもつれ込んだ8月26日・オリックス戦に先発し、9回144球2失点の力投で4勝目を挙げた今井達也投手を、翌27日に登録抹消。辻監督は「疲労が抜けきれていないところがある。次に万全でいってもらうため」と説明している。これも、ペナントレースの勝負所をまだ先と読んでいる証だろう。
2ゲーム差の3位にオリックス、3.5ゲーム差の4位にも楽天が控える大混戦。現役時代に西武黄金期を築き、指揮官としても2018、19年にリーグ連覇している辻監督が、鬼の形相に変わるのはいつからだろうか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)