ついに復活か…藤浪が2位の高評価、村上は無双… 8月のセをセイバー目線で検証
DeNAは8月に貯金12の進撃、深刻な中日の長打力不足…月間6本塁打
DeNAが首位ヤクルトとの差を詰めた8月のセ・リーグ「月間MVP」をセイバーメトリクスの指標で選出してみる。選出基準は打者の場合、基本はNPB公式記録が用いられる。ただ、打点や勝利数といった公式記録は、セイバーメトリクスでは個人の能力を如実に反映する指標と扱わない。そのため、セイバーメトリクス的にどれだけ個人の選手がチームに貢献したかを示す指標で選べば、公式に発表されるMVPとは異なる選手が選ばれることもある。まずは8月のセ・リーグ6球団の月間成績を振り返る。
○DeNA 18勝6敗
打率.262、OPS.752、本塁打27
先発防御率2.84、QS率62.5%、救援防御率3.09
○ヤクルト 12勝11敗1分
打率.252、OPS.771、本塁打36
先発防御率4.07、QS率45.8%、救援防御率3.55
○阪神 12勝14敗
打率.251、OPS.641、本塁打12
先発防御率3.26、QS率57.7%、救援防御率1.26
○巨人 11勝14敗1分
打率.226、OPS.653、本塁打24
先発防御率3.35、QS率46.2%、救援防御率3.07
○中日 11勝14敗
打率.233、OPS.592、本塁打6
先発防御率3.15、QS率56.0%、救援防御率2.37
○広島 10勝15敗
打率.253、OPS.678、本塁打21
先発防御率4.54、QS率32.0%、救援防御率3.02
特筆すべきはDeNAの快進撃だろう。投打が噛み合い12の貯金を作った。ただ、4ゲームにまで詰めて迎えた8月26日~28日のヤクルトとの直接対決では3連敗。大きな壁となって立ちはだかったのが村上宗隆だった。この3連戦で14打席連続出塁を記録した。村上の8月の出塁率は.588。14打席連続出塁する確率は0.588の14乗=0.059%である。
中日の打撃不振、特に長打力不足が深刻だった。月間チーム本塁打6本は6月と並んで今季最低。月間防御率2.91に対して、援護率2.40だった。ここでは、セイバーメトリクスの指標による8月の月間MVP選出を試みる。