初回7失点の屈辱から中8日… 首位攻防戦で鷹の“イケメン右腕”が好投できたワケ
鷹・板東は7回4安打2失点の好投で今季2勝目をあげた
■ソフトバンク 5ー2 西武(3日・PayPayドーム)
ソフトバンクの板東湧梧投手が3日、PayPayドームで行われた西武戦に先発。7回115球を投げて4安打7奪三振2失点にまとめて今季2勝目(1敗)を挙げた。失点はソロ本塁打の2本で連打を許さず、首位攻防戦での貴重な勝利に貢献した。前回登板の8月25日の楽天戦では初回に4点の援護をもらいながらその裏に7失点して敗戦投手。屈辱をどう生かしたのか。
前回の初回7失点は「守りに入って、展開を意識しすぎて自分で苦しくなった」と振り返った右腕。この日は「あまり展開を考えずに目の前の打者への投球に集中した。とにかく全力で初回を抑えよう」と立ち上がりから飛ばした。2者連続三振でスタート。3番・森友哉に先制弾を浴びたが、動じることはなかった。
「悔しかったけど、その後は何とか粘ることができた」。2回から6回までの5イニングは2安打無失点投球。7回先頭の中村剛也に左中間へ10号ソロを運ばれたが、後続の3人を打ち取って強力救援陣にバトンを渡した。
37本塁打を放っている4番・山川穂高に対しては中飛、遊ゴロ、二ゴロで3打数無安打。「気持ちよくスイングさせたくない」と厳しく攻め続けた。バッテリーを組んだ甲斐拓也捕手からは「欲張らないように。ボールでも振ってくる打者だから」と言われ続けたという。
プロ通算4度目の先発で自己最長イニング、自己最多の球数を投げた26歳。前回マウンドからも“収穫”があったという。初回に7失点されながらも2回以降は無失点で、6回までマウンドを守った。「初回で40球くらい行ったのに6回まで投げられたのは自信になった。こうやって(球数もイニングも)少しずつ伸ばしていければ」。屈辱を糧に白星を手にしたイケメン右腕は、さらなる進化を目指す。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)