名門の1番打者は侍ジャパン候補 母が日本人のヌートバー「日系であることは誇り」

カージナルスのラーズ・ヌートバー【写真:Getty Images】
カージナルスのラーズ・ヌートバー【写真:Getty Images】

ラーズ・ヌートバーはカージナルスで1番打者を務める24歳のスター候補

 来年3月に開催される第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。侍ジャパンの栗山英樹監督は「日本代表になれる資格がある選手がいないか、調べてもらっている」と、日系のメジャーリーガーの招集も示唆している。過去の大会の規定によると、親のどちらかが当該国の国籍を持っていれば出場資格を満たす。これに該当するのがカージナルスの日系2世、ラーズ・ヌートバー外野手だ。

 メジャー2年目にして、カージナルスのリードオフマンに定着したヌートバー。ここまで主に右翼手として79試合に出場して、打率.244、11本塁打、OPS.838の成績を残している。そんな24歳は、地元放送局「KSDK」のニュース番組「5 On Your Side」でルーツについて言及。「日本人であることは僕が僕であることの一部。(日本人であることを)誇りに思う。あえて声高にそのことを語ることはないが、それが僕だし、それが母なんだ」と、母親が日本人であることを明かしている。

 さらに、地元メディア「セントルイス・ポストディスパッチ」は両親の出会いについて紹介している。父のチャーリーさんはカリフォルニアの大学に在学中、副専攻として日本語を勉強しており、交換留学生として同じ大学に来ていた母のクミさんに出会った。その後クミさんは日本に帰国したが、思わぬ再会で親交を再び深めることになる。

 チャーリーさんは日本語の勉強を続けるために日本へ向かおうとしたが、土壇場でホストファミリーが受け入れを拒否。唯一の知り合いだったクミさんに電話をして頼った。チャーリーさんは家族に受け入れてもらい、それ以来、2人はずっと一緒だという。記事では、ヌートバーのミドルネームが「テイラー・タツジ」で「タツジ」の部分はクミさんを称えたものだとし、「僕の民族性の大半はお母さん側に由来する」という本人談も紹介している。

マイナーリーグ中止の2020年には整備工として週6日、朝4時起きで働いた

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