名門の1番打者は侍ジャパン候補 母が日本人のヌートバー「日系であることは誇り」
マイナーリーグ中止の2020年には整備工として週6日、朝4時起きで働いた
現在の活躍には、そんな両親の影響も大きく受けている。地元メディア「セントルイス・スポーツページ.com」は、2020年に新型コロナウイルスの感染拡大の影響でマイナーリーグが中止になったときの逸話を紹介。家でゴロゴロしていないで仕事を探しなさいと両親からアドバイスを受け、4か月間、航空宇宙産業関連の企業で時給20ドル(約2800円)で整備工として週6日、朝4時起きで働いたという。
「あれでお尻に火が付いたことは間違いない。(選手になれなければ何が待っているかが分かったことで)よりハングリーになった。現役中にそれを目の当たりにしたことで、すばらしい視点を持てるようになった」
翌2021年にメジャー初昇格を果たしたが、そのスター性の高さは注目を集めている。南カリフォルニア大学の学生新聞「デイリー・トロウジャン」によると、大学時代から身体能力は抜きんでていたという。高校では野球とアメフトの二刀流のスターで、野球では3度リーグMVPに、アメフトではQBとして2度リーグMVPに選出されたことを紹介。ドラフトでは全体243位と順位は低かった。守備とコンタクトヒッターとしては定評があったが、本塁打が少なかったからだと理由を解説している。
今季のメジャーリーグを沸かせる期待の若手の一人で、特に後半戦は打率.277、7本塁打、OPS.969と打ちまくっている。もし侍ジャパンとして声がかかったとしても、参加するかどうかは本人次第。それでも、出場すれば大きな戦力になるのは間違いないだろう。日本にルーツのあるスター候補が日の丸を背負って戦うのを見てみたい。