「元通りになるのかな…」 日本ハムを変えるはずだった五十幡亮汰が語る“空白の半年”

磨いた野球脳と体をつなげる作業「1軍を想像しながらやっていく」

「野球やる時間が少なくなる分、観察はできますし、その面では良かったですよ。勉強になりました。試合を見て『自分だったらこうするな』と考えたり。やっぱり試合やっている人より時間があったので」。赤星氏から教わった走塁や打撃の極意も、頭の中で繰り返していた。「教わったのはこういうことなのかな、あそこで使えるなと。実際にはできていないですけど、野球を頭で考えられたのはありますね」と、あくまで前向きだ。

 残るは、そうして鍛えた野球脳と体をつなげる作業だ。試合に出ていなかった分、勘が鈍っているところはある。実戦に復帰して間もない時期には、打席で構え遅れ、直球に“刺されて”しまう場面も目立った。

「最初は真っすぐが見えづらくて……。速く感じるというか、やっぱり練習と実戦のボールは全く違います。これからもっともっと試合勘を直していきたいのはありますね。スピード感が1軍と2軍では違うので、1軍を見据えた野球をやっていきたい。どんどん球を見て、1軍のスピード感を想像しながらやっていきたい。あともう少しです」

 新庄監督は就任直後から、五十幡の快足を核に据えたチーム作りを口にしていた。これまでの常識では考えられない4番打者での起用まで示唆し、キャンプではマンツーマンで外野守備の技術を伝えた。すでに今季の負け越しが決定し、リーグ最下位に沈むチームは、本来中心にいるはずの選手を欠いていたのだ。五十幡が加わった日本ハムの野球は、さらに大きく変わる可能性がある。不安を解消した五十幡は今後、どんな姿を見せてくれるだろうか。

【実際の動画】完調前でこの爆速…五十幡が1日の2軍巨人戦で見せた異次元のスピード生還

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