今季13人が入って打率.216 西武の積年の懸案“1番打者”がV奪還のラストピース?
秋山翔吾のメジャー移籍で、リードオフマン候補の1番手と目されていた金子
もともと、“ポスト秋山”の1番手と目されていたのが、盗塁王2度(2016、19年)の実績を誇る金子だったが、打撃が安定せずレギュラーの座を固め切れなかった。“1周回って”定着となるか。辻発彦監督も「そうだね。こうなると、うれしくなる。2番の源田も生き生きとしてきた」とえびす顔だ。
金子は今季、序盤から打撃好調だったが、5月20日の日本ハム戦でセーフティバントを試み、一塁を駆け抜けた際に肉離れの怪我を負った。8月2日になってようやく1軍復帰を果たしたが、その日のオリックス戦にフル出場して怪我を再発させ、翌3日に抹消されていた。
太ももの肉離れは、癖になりやすいのが厄介なところ。だからこそ辻監督はこの日、大事を取って金子を8回の守備からベンチへ下げた。金子は「前回は復帰した初日にやってしまい、今回もまたそうなるかもしれない、そうなったらどうしようと不安がありました」と本音をのぞかせつつ「1軍に上がってきた以上、そして試合に出る以上は、万全だと思ってもらっていいです」と自分に言い聞かせるかのように話した。
レギュラーシーズンはわずか残り13試合。金子は「試合中、ベンチの雰囲気がすごく良くて、楽しくやれました。残りは少ないですが、みんなでこういう雰囲気でやっていけたら、優勝できるのではないかと思います」とうなずいた。最後の最後に、一番おいしいところをかっさらっていく可能性もある。